老人性血管腫ができやすい人とは?原因と何科を受診すべきか解説

老人性血管腫は、加齢や遺伝、紫外線ダメージ、生活習慣の乱れなどが原因で、中高年以降にできやすい赤い良性の皮膚腫瘍です。
気になる場合は皮膚科や形成外科、美容皮膚科で相談可能で、レーザー治療や切除で除去できます。
この記事では、老人性血管腫ができやすい人の特徴を中心に解説します。
老人性血管腫ができやすい人の特徴とは?
「最近、体や顔に赤い小さな点が増えてきた」と感じる方も多く、これは老人性血管腫と呼ばれる良性の皮膚変化で、誰にでもできる可能性があります。
特に、以下のような特徴がある方はできやすい傾向があります。
加齢による皮膚の変化が影響
老人性血管腫は、その名のとおり加齢に伴ってできやすくなる良性の血管性腫瘍です。
40代頃から現れ始め、年齢とともに数や大きさが増えることもあります。
家族に多い人は要注意|遺伝的な体質
家族に老人性血管腫が多い場合は、遺伝的な体質が関係している可能性もあります。
遺伝による体質で、皮膚の血管が拡張しやすい傾向があると、若い年齢でも出現することがあります。
紫外線ダメージの蓄積も原因に
紫外線は肌の老化を早める大きな要因のひとつ。
長年にわたり紫外線を浴びてきた人ほど、老人性血管腫ができやすくなる傾向があります。
日焼け止めや帽子でのケアを怠っている方は注意が必要です。
睡眠不足・食生活など生活習慣の乱れも影響
はっきりとしたエビデンスは少ないものの、生活習慣の乱れ(睡眠不足・栄養バランスの偏り・過度な飲酒など)も皮膚の毛細血管に影響を与え発生すると考えられています。
生活リズムを整えることも、肌の健康を守る上で大切です。
老人性血管腫ができたら何科を受診する?
気になる赤い点が増えてきたら、まずは専門の医師に相談しましょう。
まずは皮膚科で相談を
基本的には皮膚科が第一選択となります。
ダーモスコピー(皮膚拡大鏡)で良性かどうかを確認し、必要があれば治療方法を案内してもらえます。
目立つ部位や傷跡を気にするなら形成外科へ
顔や首など傷跡をなるべく残したくない部位の場合は、形成外科での治療もおすすめです。
美容皮膚科・美容外科での治療であればレーザーも使用でき、仕上がりが丁寧で美容的配慮もされています。
美容的にきれいに除去したい場合は美容皮膚科も選択肢
「治療というより、美容目的できれいに取りたい」といった方は、美容皮膚科での相談も可能です。
レーザー設備が充実しているクリニックでは、目立たずに処置が受けられるケースもあります。
老人性血管腫の主な治療法
治療を希望する場合、症状や体質、医療機関の設備に応じて以下のような方法が検討されます。
赤みに効果的なVビームレーザー
Vビームレーザーは、赤い色素(ヘモグロビン)に反応するレーザーで、血管性の腫瘍に特に効果的です。
照射後は一時的な赤みや腫れが出ますが、傷跡は残りにくいというメリットがあります。
盛り上がりに有効なCO2レーザー治療
血管腫が盛り上がっている場合には、CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)で焼灼して取り除く方法もあります。
削って取れるため小さなものなら1回で済むことが多く、比較的ダウンタイムも短いです。
ごく小さいものには液体窒素も対応
ごく小さい血管腫には、液体窒素による凍結療法での対応も可能です。
ただし、治療後に色素沈着や凹みが残ることもあるため、顔などには慎重に使われます。
当院では手術が可能なので行なっておりません。
再発防止や検査目的では外科的切除も可能
腫瘍が大きい場合や、病理検査(悪性の有無の確認)を行いたい場合は、外科的に切除して縫合する方法も検討されます。
再発のリスクが低く、確実性の高い治療法です。
まとめ|老人性血管腫は誰にでもできる可能性あり。気になる場合は受診を
老人性血管腫は、加齢や紫外線、遺伝体質などが原因でできる良性の赤い点です。
放置しても問題ないことが多いですが、気になる場合は皮膚科・形成外科・美容皮膚科などで安全に除去することが可能です。
「見た目が気になる」「増えてきた」「本当に良性か不安」など、気になる症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
見た目も気持ちもすっきりさせたい方は、一度専門医に相談してみましょう。