古林形成外科-横浜院

医療コラム

ほくろ除去は切開とレーザーどっちがいい?違いと選び方を解説

「ほくろを取りたいけど、切開とレーザーどっちを選べばいいの?」と迷っていませんか?

実はほくろの取り方には正解はなく、ほくろの状態や部位、目的に応じて適した治療法は異なります。

この記事では、切開法とレーザー法の違いや選び方、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

切開とレーザー、ほくろ除去にはどんな方法がある?

切開法とは?根元からしっかり取りたい場合におすすめ

切開法は、ほくろをメスで皮膚ごと切除し縫合して治す方法です。根元まで取り切れるため、再発のリスクが少なく、病理検査(顕微鏡で悪性かどうかを調べる)も可能です。

盛り上がっているほくろや大きめのもの、悪性の疑いがあるものにはこの方法が選ばれることが多く、医療的な処置に最も適した方法といえます。

2タイプのレーザー治療とは?短時間・ダウンタイムが少ない除去法

レーザー治療は大きく分けると二つのタイプに分かれ、一つはQスイッチレーザーやピコレーザーなど照射し傷を作らずメラニン組織だけを破壊する方法です。施術時間が短く、ダウンタイムもテープ療法を1週間程度と短いのが特徴で、特に小さくて平らなほくろには向いています。ただし、根が深いほくろでは再発することも多く注意が必要です。

もう一つは炭酸ガスレーザーなどで皮膚の表面を焼灼して除去する方法です。電気メスでも代用される場合がありますが、基本的にほくろを削って無くす治療になります。

こちらも縫合は必要ありませんが、皮膚を直接削る方法なのでテープ療法が2週間と少し長めで、その後3-6カ月程度赤みが続いて徐々に色味が引いて治っていく経過を取ります。

切開とレーザーの違いを徹底比較|メリット・デメリット

切開法とレーザー治療は、どちらもほくろ除去に使われる一般的な方法ですが、それぞれに向き・不向きがあります。以下に、両者の特徴とメリット・デメリットを整理してご紹介します。

切開法

特徴

メスでほくろを根元から切除し、縫合して治療する方法です。深いほくろや、悪性の可能性があるものに適しています。

メリット

  • 根からしっかり取り除けるため再発しにくい
  • 切除組織を病理検査にまわせるため悪性かどうかの診断ができる
  • 医師の診断次第で保険適用になる可能性がある
  • 盛り上がった大きなほくろにも対応できる

デメリット

  • 縫合が必要なため抜糸までの1週間ほどダウンタイムがある
  • 線状の傷跡が残る可能性がある(※形成外科では目立たない縫合が可能)
  • 処置後に抜糸や経過観察が必要になる

レーザー治療

特徴

各種レーザーを照射してメラニンを破壊したり、炭酸ガスレーザーなどで皮膚の表面を削り取るように除去する方法です。小さく浅いほくろや、美容目的に使われることが多いです。

メリット

  • メスを使わないため傷が小さく、縫合不要
  • 処置が短時間で済みダウンタイムも短い
  • 小さなほくろを複数個まとめて除去しやすい
  • 見た目を重視した美容目的の除去に適している

デメリット

  • 深いほくろの場合取り残して再発することがある
  • 病理検査ができないため悪性の有無を調べることは不可
  • 基本的に保険適用外(自由診療)で高額になる可能性がある
  • 状態によっては色素沈着や赤みが長引く場合も

こんな場合は「切開」がおすすめ

  • 直径5mm以上ある
  • 盛り上がっている、または根が深そうに見える
  • 悪性の可能性を否定しておきたい
  • 一度でしっかり取りきりたい
  • 保険適用になるか相談したい

こんな場合は「レーザー」がおすすめ

  • 小さくて平坦なほくろを数個まとめて取りたい
  • ダウンタイムを短くしたい
  • 目立たない部位(肩・背中など)で処置後の跡が気にならない
  • 美容目的で除去したい

切開とレーザーの傷跡はどう違う?

切開法は縫合を伴うため、線状の傷跡が残ることがあります。

ただし、形成外科では傷の方向や縫い方を工夫することで、かなり目立たなく仕上げることが可能です。

一方レーザーは、縫合が不要なぶん傷跡が残りにくいとされますが、深いほくろを無理に焼き切ろうとするとくぼみや色素沈着が残ることもあります。

切開とレーザーの料金比較|保険適用の有無にも注意

切開法(保険適用あり)

医師が医療的に必要と判断すれば健康保険が使えることも。費用は多くの場合数千円~1万円前後(3割負担の場合)。取る個数に制限があり、一度に取れるのは1-2個が多く、回数が必要になる場合もあります。

レーザー治療(自由診療)

1個あたり5,000円~20,000円前後が相場。部位・サイズ・個数によって異なり、複数個になると高額になる可能性があります。 

「できるだけ費用を抑えたい」「まず保険が使えるか相談したい」という場合は、形成外科での診断がおすすめです。

迷ったときは形成外科での診断がおすすめ

ほくろ除去において、切開とレーザーどちらが適しているかは自己判断が難しい場合がほとんどです。

大きさや深さだけでなく、色・形・周囲の皮膚の状態などを見て、専門的に判断できるのが形成外科の強みです。

さらに形成外科では、保険適用かどうかの診断・病理検査の実施・美しい仕上がりへの配慮も行えるため、医学的にも美容的にも安心できる選択肢といえるでしょう。

よくある質問(Q&A)

どっちのほうが再発しにくい?

再発しにくいのは切開法です。根までしっかり取り除くため、再発率が低くなります。

傷跡はどっちのほうが目立たない?

一概には言えませんが、小さなほくろであればレーザーの方が目立ちにくい場合があります。ただし、形成外科での縫合なら切開でもかなり目立ちにくくできます。

保険が使えるのはどちら?

悪性の疑いがあるなど、医師が「医療的に必要」と判断した場合は切開法に限り保険が使えることがあります。レーザーは基本的に自由診療です。

まずカウンセリングだけでも受けられる?

はい、可能です。まず診察を受け、医師と相談しながら方法を決めることができます。

まとめ|切開かレーザーかで迷ったら「状態に合った治療法」を専門医と選ぼう

切開法とレーザー法にはそれぞれの特徴があり、どちらが最適かはほくろの大きさ・形・位置によって異なります。

見た目や再発リスク、費用の違いも含めて考えるには、自己判断ではなく専門医の診察を受けることが最も確実な選び方です。

とくに、形成外科では診断・治療・縫合のすべてにおいて専門的な知識と技術をもとに対応してくれるため、「取ってよかった」と思える結果につながります。

「このほくろ、どうしたらいい?」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。

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