脂肪腫

2025.06.12

脂肪腫ができる原因と発症リスクが高い人の特徴を解説！

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック古林形成外科上野院」です。当院では、日帰り手術による脂肪腫の治療を行っています。

本記事では、脂肪腫の発症原因や発症リスクが高い人の特徴などについて解説します。ぜひご参考ください。

脂肪腫の基本知識

脂肪腫（リポーマ）は、皮膚の下にできる良性腫瘍の中でも代表的な疾患であり、比較的よく見られる病変です。ここでは、脂肪腫の概要や主な症状など、基本的な情報について解説します。

脂肪腫とは何か

脂肪腫とは、脂肪細胞が異常に増殖することで形成される良性の腫瘍です。皮膚の下に発生することが多く、脂肪、筋肉、血管などの軟部組織に生じる良性腫瘍の中でも、特に発症頻度が高いとされています。

腫瘍は通常、薄い被膜に包まれており、内部は成熟した脂肪細胞で構成されています。発育は遅く、40代〜50代以降に発見されることが多いのが特徴です。

脂肪腫の症状

脂肪腫は、脂肪組織のある部位であれば、体のどこにでも発生する可能性があります。なかでも、好発部位としては、頚部、肩、背中、上腕、大腿部などが挙げられます。また、典型的な症状としては、以下のようなものがあります。

触れるとやわらかく、弾力がある
指で押すと皮下で動く（可動性がある）
炎症や発赤を伴わない
痛みやかゆみがない

通常は痛みやかゆみ、発赤などの皮膚症状を伴わないため、自覚症状がほとんどないまま長期間放置されることも少なくありません。

脂肪腫の原因

脂肪腫は、頚部・肩・背中・上腕・大腿部など、衣類や下着との摩擦が生じやすい部位に発生しやすいとされています。これらの部位では日常的な物理的刺激が加わることが多く、脂肪腫ができやすい要因の一つと考えられています。

しかし、脂肪腫の明確な発生メカニズムは、現時点では完全には解明されていません。一部の脂肪腫では、染色体異常が確認されるケースがあり、特定の遺伝子異常が発症に関与している可能性が示唆されています。

脂肪腫ができやすい人の特徴

脂肪腫はゆっくりと成長する良性腫瘍であり、多くの場合、40代〜60代になってから気づかれることが多いという特徴があります。また、性別では男性よりも女性にやや多い傾向があり、遺伝的な要因も関与しているとされています。特に、家族内に脂肪腫の既往がある場合には、発症リスクが上昇する可能性があるため、注意が必要です。

また、脂肪腫ができやすい方には、肥満、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を抱えているケースが多く見られます。これらの疾患を持つ方は、脂質の多い食事を習慣的に摂取している傾向があり、脂肪代謝に異常をきたしている可能性があると考えられています。そのため、生活習慣病を背景に脂肪腫の発症リスクが高まることが指摘されています。

脂肪腫は放置せず、早期治療

脂肪腫は、一般的に痛みを伴わない良性の腫瘍であるため、症状があっても放置されることが少なくありません。しかし、放置すると脂肪細胞の増殖により腫瘍が徐々に大きくなることがあり、注意が必要です。

脂肪腫の治療は、外科的な摘出手術が唯一の方法です。手術では、脂肪腫の大きさに応じて皮膚を切開する範囲が決まるため、腫瘍が大きくなるほど切開も広くなり、術後の傷が目立ちやすくなる可能性があります。また、脂肪腫のサイズによって手術費用が異なるため、腫瘍を放置して大きくなると、治療費用が増加する可能性も考えられます。

さらに、見た目が脂肪腫に似ていても、まれに悪性腫瘍である可能性も否定できません。そのため、皮膚の下にしこりやふくらみといった症状を感じた場合には、大きさにかかわらず、できるだけ早く専門医の診察を受けることが大切です。

まとめ

脂肪腫（リポーマ）は、皮膚の下にできる代表的な良性腫瘍で、脂肪細胞が異常に増殖することで形成されます。好発部位としては、頚部、肩、背中、上腕、大腿部などが挙げられ、衣類や下着による摩擦が生じやすい部位にできやすい傾向があります。これらの部位は日常的に物理的な刺激を受けやすいため、脂肪腫の発生要因の一つと考えられています。

発症の原因については、いまだ明らかになっていない点もありますが、一部の脂肪腫においては染色体異常が確認されており、遺伝的な素因が関係している可能性も指摘されています。

脂肪腫の治療には、外科的な摘出手術が必要です。放置して腫瘍が大きくなると、切開範囲が広がり、術後の傷が目立ちやすくなるリスクが高まります。さらに、腫瘍のサイズが大きくなるほど、手術費用が高額になる可能性もあります。

そのため、皮膚の下にしこりやふくらみを感じた場合には、脂肪腫の可能性を考慮し、早めに専門医の診察を受けることが大切です。

脂肪腫の治療は当院までご相談ください

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック古林形成外科上野院」では、脂肪腫の治療を日帰り手術で行っています。

当院では、皮膚領域を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。患者さま一人ひとりの状態に合わせ、豊富な知識と経験に基づいた治療をご提供いたします。

脂肪腫でお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。