危ないほくろの見分け方とは?特徴・診断・除去方法まで専門医が解説

「このほくろ、なんだか前と形が違う気がする」「大きくなってきたけど大丈夫?」
そんな疑問を抱えながらも、つい放置してしまっていませんか?
実は、ほくろの中には皮膚がんの可能性を含んでいる「危ないほくろ」も存在します。今回は、危ないほくろの見分け方や診断方法、治療の流れまでを詳しくご紹介します。
「危ないほくろ」ってどんなもの?通常のほくろとの違いとは
見た目・色・大きさなどの特徴
危ないほくろの典型的な特徴には以下があります:
- 形が左右非対称
- 輪郭がぼやけて不明瞭
- 色ムラがあり、黒・茶・灰・赤などが混じる
- 直径6mmを超えて大きくなっている
- 短期間で大きくなった・盛り上がった
- 出血、かさぶた、かゆみ、痛みなどの症状がある
できやすい場所とその原因
紫外線の影響を受けやすい部位(顔・腕・背中など)にできやすく、遺伝的な体質や慢性的な刺激、免疫低下などが関係していると考えられています。
良性のほくろとの見分け方
一般的な良性ほくろは色が均一で、輪郭もはっきりしており、大きさも変わりません。
一方、危険性が疑われるほくろは「変化し続ける」ことが多く、数ヶ月で明らかに形や色が変わる場合は注意が必要です。
危ないほくろの診断方法とは?
ダーモスコピー検査での観察
形成外科では「ダーモスコピー」と呼ばれる拡大鏡を使い、色素のパターンや構造を観察します。がんの可能性があるかどうかを非侵襲的に評価できる重要な検査です。
皮膚生検(組織検査)での確定診断
疑わしい場合は、ほくろの一部または全部を切除して顕微鏡で検査(病理診断)を行います。これにより、良性か悪性かが確定します。
必要に応じて行う画像診断(エコー・MRIなど)
皮膚の奥に広がっている場合や周囲組織への浸潤が疑われるときは、エコーやMRIでの追加検査が行われることもあります。
危ないほくろの除去方法
切除術(メスによる手術)
悪性の可能性がある場合は、メスでの完全切除が基本です。腫瘍の周囲に十分な余白を取って除去し、必要に応じて縫合します。
病理検査と再発防止のための対応
切除したほくろはすべて病理検査にまわされます。結果に応じて、追加の処置や経過観察が必要になることもあります。
除去後のアフターケアと注意点
傷跡のケアと紫外線対策
術後は創部を清潔に保ち、摩擦や紫外線を避けることが大切です。特に顔など露出部位は、UVケアと傷テープの併用がおすすめです。
定期的な経過観察の重要性
たとえ良性であっても、再発や新たなほくろが出てくる可能性があります。年1回程度のチェックを受けておくと安心です。
Q&A|危ないほくろについてよくある疑問
危ないほくろかも。何科で診てもらうのがいい?
皮膚科または形成外科を受診しましょう。形成外科なら診断と同時に美しい縫合も考慮した手術が可能です。
生まれつきあるんだけど、放置しても大丈夫?
生まれつきのほくろも経年でがん化するケースがあるため、色・形・大きさが変化した場合は早めの受診が望ましいです。
まとめ|気になるほくろは早めに専門医で診てもらうことが安心
すべてのほくろが危険というわけではありませんが、変化を伴うものや症状のあるほくろは注意が必要です。
見た目だけでの判断は難しいため、少しでも「変だな」と感じたら早めに専門医の診察を受けましょう。
特に形成外科では、診断から治療、縫合・術後のケアまで一貫して対応が可能なため、安心して相談できます。
大切なお肌を守るためにも、「気になるほくろは放置しない」が基本です。