古林形成外科-横浜院

医療コラム

ほくろが急に増えた理由とは?病気の可能性や対策について

ほくろ

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック古林形成外科上野院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医によるほくろの治療を行っています。

本記事では、ほくろが急に増える原因や病気の可能性、そして適切な対策について解説します。ぜひご参考ください。

ほくろが急に増えた原因とは?

医師の診察

ほくろは年齢や生活環境の影響によって変化することがあり、「急に増えた」と感じるケースも少なくありません。ここでは、ほくろが増える主な原因について解説します。

紫外線による影響

後天的にできるほくろの多くは、紫外線の影響が要因の一つとされています。紫外線を浴びることで、皮膚内のメラノサイト(色素細胞)が刺激を受け、これらの細胞が増殖することで、ほくろ(色素性母斑)として現れることがあります。

ホルモンバランスの変化

思春期や妊娠、更年期など、ホルモンバランスが大きく変化する時期には、メラノサイトの活動が活発になり、ほくろが新たに出現することがあります。特に女性では、妊娠中に新しいほくろができたり、既存のほくろが濃くなったりすることもあります。

摩擦や刺激の影響

下着の擦れやひげ剃りなど、皮膚に対する慢性的な物理的刺激を受ける部位では、メラノサイトの活性が高まることがあり、ほくろが形成されやすくなる可能性があります。

悪性腫瘍(皮膚がん)の可能性

まれに、「急に増えた」「大きさや形が急に変わった」「色が不均一」「周囲がぼやけている」などの変化がある場合には、悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんの可能性も否定できません。特に、既存のほくろと明らかに異なる外見や急激な変化がある場合は、早めに専門医の診察を受けることが大切です。

そもそも、ほくろができるメカニズムとは?

ほくろ

「ほくろ」は、医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と呼ばれる良性の皮膚腫瘍です。これは、皮膚内に存在するメラノサイト(色素細胞)が増殖し、「母斑細胞」へと分化してかたまりを形成することで生じます。

メラノサイトは、紫外線などの刺激に反応してメラニンという色素を産生し、皮膚を紫外線から守る役割を果たしています。しかし、遺伝的な要因や環境からの刺激により、メラノサイトが過剰に増殖し、真皮内で母斑細胞の集団を形成することがあります。これが「ほくろ」として皮膚表面に現れます。

ほくろができるメカニズムには、先天的な要因と後天的な要因の両方が関与していると考えられています。

先天的な要因

生まれつき存在する「先天性色素性母斑」は、胎児期におけるメラノサイトの分化異常などにより生じます。出生時から認められることもあり、成長とともに徐々に大きくなることがあります。

後天的な要因

成長後に現れる「後天性色素性母斑」は、紫外線、ホルモンバランスの変化、慢性的な摩擦や刺激などが誘因となり、皮膚内のメラノサイトが母斑細胞へと変化し、増殖することによって形成されます。当初は平坦だったものが、時間の経過とともに母斑細胞が真皮内で増殖し、皮膚表面が次第にドーム状に隆起してくることがあります。

急に増えたほくろは病気の可能性がある?

医師の診察

ほくろが急に増えたからといって、必ずしも危険というわけではありません。紫外線の影響、ホルモンバランスの変化、皮膚への慢性的な刺激などによって、新たなほくろが出現することは一般的に見られる現象です。これらの多くは、良性の色素性母斑と診断されます。

ただし、なかには悪性腫瘍(皮膚がん)の初期病変である場合もあるため注意が必要です。特に警戒すべきなのが、悪性黒色腫(メラノーマ)と呼ばれる皮膚がんです。悪性黒色腫は見た目が通常のほくろと似ていることが多く、初期には区別がつきにくいという特徴があります。

悪性黒色腫が疑われる所見(ABCDEルール)

悪性黒色腫の早期発見には、国際的に推奨されている「ABCDEルール」が参考になります。

  • A(Asymmetry):左右非対称な形をしている
  • B(Border irregularity):輪郭が不明瞭で、周囲との境界があいまい
  • C(color variegation):色にムラがあり、黒・茶・赤・白など複数の色が混在している
  • D(Diameter):直径6ミリ以上
  • E(Evolution):短期間で大きさ、形、色、表面の質感が変化している

上記のような所見がある場合は、自己判断を避け、早急に専門医の診察を受けることが推奨されます。

危険性の評価には専門医の診察が必要

皮膚がんには悪性黒色腫のほか、基底細胞がんや有棘細胞がん(扁平上皮がん)といった他の悪性腫瘍も存在します。これらも初期にはシミやいぼ、ほくろのように見えることがあるため、視覚的な判断だけで良性・悪性を区別することは困難です。

正確な診断のためには、専門医によるダーモスコピー検査などの評価が必要です。「急にほくろが増えた」「以前と異なる見た目になった」などの変化に気づいた際には、自己判断で放置せず、専門医の診察を受けることが重要です。

まとめ

まとめ

ほくろが急に増える原因には、紫外線の影響、ホルモンバランスの変化、皮膚への慢性的な刺激などが挙げられます。新たなほくろが出現することは、一般的によく見られる現象です。

これらの多くは良性の腫瘍であり、必ずしも危険とは限りませんが、なかには悪性腫瘍(皮膚がん)の初期病変である場合もあるため注意が必要です。皮膚がんの初期段階では、ほくろと見た目が似ていることもあり、視覚的な判断だけで良性か悪性かを見極めるのは困難です。

正確な診断のためには、専門医によるダーモスコピー検査などの評価が必要です。「急にほくろが増えた」「形や色が以前と異なる」などの変化に気づいた際は、自己判断で放置せず、早めに専門医の診察を受けることが重要です。

ほくろの治療は当院までご相談ください

東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック 古林形成外科上野院

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック古林形成外科上野院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚領域における専門的な視点から、ほくろの診断と治療を行っています。

当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望に寄り添い、豊富な知識と経験に基づいた治療法をご提案いたします。治療においては、整容面にも十分配慮しながら、自然な仕上がりを重視した治療を提供しています。

ほくろに関する症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。

この記事を書いた人

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東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック
院長 田中 俊一

東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック 古林形成外科上野院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、眼瞼下垂、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック 古林形成外科上野院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、眼瞼下垂、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

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