古林形成外科-横浜院

医療コラム

脂肪腫が10センチ以上になったら?受診の目安と手術の必要性を解説

「脂肪腫が大きくなってきたけど、痛みがないから放置して大丈夫?」

「10センチを超えてるけど手術は必要?」

脂肪腫は大きくなりやすい腫瘍なのでそんなお悩みの方も少なくありません。良性の腫瘍ではありますが、大きさによっては放置するとさまざまな問題を引き起こすことがあります。

この記事では、10センチ以上の脂肪腫がある場合のリスクや、受診・手術の目安についてわかりやすく解説します。

10センチを超える脂肪腫は珍しくない?

脂肪腫は少しずつ大きくなるため、気づいたときには10センチを超えているケースも珍しくありません。特に背中や太ももなど、目に見えない部位では気づかずに長期間放置されがちです。

放置するとどうなる?

脂肪腫は基本的に良性ですが、大きくなることで以下のような問題が生じることがあります。

  • 神経や筋肉、血管を圧迫して痛み・しびれが出る
  • 血流が悪くなり、皮膚の変色や炎症が起こる
  • 衣類の擦れや圧迫によって炎症や化膿を起こす
  • 美容的・生活動作上の支障が出る

大きさと症状の関係

脂肪腫の大きさと症状は必ずしも比例するわけではありませんが、10cm以上になると圧迫による症状や不快感が出る確率は高くなります。

脂肪腫が10センチ以上ある場合、手術すべき?

痛み・圧迫症状があるなら要注意

10センチ以上の脂肪腫で、以下のような症状がある場合は、早めの手術が推奨されます。

  • 押すと痛い、鈍い痛みが続く
  • 周囲の筋肉が動かしにくい
  • しびれ、むくみがある
  • 赤くなったり熱を持っている

これらの症状は、内部で炎症を起こしていたり、他の組織を圧迫している可能性があります。

悪性の可能性は?脂肪肉腫との見分け方

まれに脂肪腫と似た外見の「脂肪肉腫(しぼうにくしゅ)」という悪性腫瘍であるケースがあります。以下に当てはまる場合は特に注意が必要です。

  • 短期間で急速に大きくなっている
  • 触ると硬く、可動性が悪い
  • 痛みが強い
  • 40歳以上で初めて発見された大きな腫瘍

悪性かどうかの判断には画像検査(MRIなど)や、摘出後の病理検査が必要です。

10センチを超える脂肪腫の手術方法

局所麻酔でできる?入院が必要なケースとは

多くの脂肪腫は日帰りの局所麻酔で手術が可能です。ただし以下のようなケースでは、入院や全身麻酔が必要になることもあります。

  • 筋肉の深部にできている
  • 複数個ある、または非常に大きい
  • 周囲組織との癒着がある(可動性が少ない)

手術は、皮膚を切開して脂肪腫を丸ごと取り出し、丁寧に縫合します。

傷跡の大きさや術後の経過

脂肪腫のサイズに応じて切開範囲も大きくなりますが、形成外科ではできるだけ傷を目立たせない縫合技術が用いられます。術後は1週間~10日程度で抜糸となり、経過観察のための通院が必要です。

脂肪腫の診察は何科に行けばいい?

脂肪腫の診察・治療は、形成外科が最も適しています。皮膚腫瘍に精通し、必要に応じて病理検査や整容面にも配慮した治療が受けられます。

Q&A|脂肪腫が大きくなってきたときによくある疑問

急に大きくなったけど大丈夫?

良性であっても、急激な増大は要注意です。悪性腫瘍の可能性も含め、早めに受診をおすすめします。

複数個あるけど全部取るべき?

一度にすべて取る必要はありませんが、大きくなる前に計画的に処置するのが理想です。まずは医師と相談を。

大きくても痛みがないなら放置していい?

無症状でも、将来的にトラブルになる可能性があります。10センチ以上ある場合は早めの受診を。

まとめ|脂肪腫が10センチを超えたら早めに形成外科へ相談を

脂肪腫が10センチ以上ある場合、痛みがなくても放置はおすすめできません。圧迫による症状や美容的な問題だけでなく、まれに悪性腫瘍の可能性もあるため、医師の診断を受けることが大切です。

形成外科では、診断から手術、アフターケアまでトータルで対応可能です。気になるしこりがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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