ほくろと間違えやすい皮膚がん|悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け方!

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック 古林形成外科上野院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医によるほくろの治療を行っています。
この記事では、見た目がほくろに似ていて間違えやすい皮膚がん、特に注意が必要な悪性黒色腫(メラノーマ)について解説します。ご参考ください。
ほくろと間違えやすい皮膚がん

ほくろは通常、皮膚にできる良性の腫瘍であり、放置しても大きな問題が生じることはほとんどありません。しかし、見た目がほくろに似ていても、悪性の皮膚がんが紛れている可能性があります。特に、基底細胞がんや悪性黒色腫(メラノーマ)は、ほくろと間違えやすい皮膚がんとして知られています。
基底細胞がんは、皮膚の最も外側にある表皮の基底層に存在する細胞から発生するがんで、進行は比較的緩やかであり、転移の可能性は低いとされています。ただし、放置すると局所的に拡大し、周囲の皮膚や組織を破壊するおそれがあります。
一方、メラノーマは、メラニンを産生する色素細胞(メラノサイト)ががん化したもので、皮膚がんの中でも特に悪性度が高いとされています。進行が非常に早く、リンパ節や他の臓器への転移をきたしやすいため、早期発見と治療が重要です。
特にメラノーマは、見た目がほくろと類似しているため、鑑別が難しいケースもあり、注意が必要です。
悪性黒色腫(メラノーマ)について

悪性黒色腫(メラノーマ)は、「ほくろのがん」とも呼ばれる皮膚がんの一種で、メラニン色素を産生する色素細胞(メラノサイト)ががん化することで発症します。皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、初期の段階から全身に転移するリスクがあるため、注意が必要です。
見た目の特徴としては、黒褐色から黒色の不規則な色調を呈し、左右非対称な形状や不明瞭な境界をもつ病変が挙げられます。もともとあったほくろががん化することもあれば、新たに異常な色素斑として現れることもあります。特に、急激に大きくなったり、色が濃くなったり、形がいびつになったほくろは注意が必要です。
発生しやすい部位は人種や生活環境によって異なります。欧米人では、紫外線を多く浴びる顔面や腕などの露出部に多く見られます。一方、日本人を含む東アジア人では、足の裏、手のひら、爪のまわりといった紫外線の影響を受けにくい部位に発生することが多いとされています。
悪性黒色腫は、ごく初期の小さな病変であっても、リンパ管や血管を通じて全身に転移する危険性があります。悪性度が非常に高いため、少しでも異変を感じたら、できるだけ早く専門医の診察を受けることが重要です。
悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け方

悪性黒色腫(メラノーマ)は、見た目がほくろに似ているため、自分では判断が難しい皮膚がんの一つです。正確に見分けるためには、悪性黒色腫に特徴的な所見を理解しておくことが重要です。以下のような特徴がある場合は、悪性黒色腫の可能性があるため注意が必要です。
悪性黒色腫が疑われる所見
- 形が左右非対称
- 輪郭や皮膚との境界が不明瞭である
- 色がまだらで、濃淡が不均一である
- 直径が6ミリ以上ある
- 大きさ・形・色が急激に変化している
これらの特徴があっても、最終的に「ほくろ」か「悪性黒色腫などの皮膚がん」かを判断するには、専門医による診断が欠かせません。自己判断での見極めは困難であり、正確な診断のためには専門医による診察・検査が必要です。
専門医の診察では、まず視診や触診が行われ、病変の形状、大きさ、色調、輪郭、盛り上がりの有無、出血やかさぶたの有無など、複数の要素を総合的に評価します。続いて、「ダーモスコピー(皮膚拡大鏡)」という専用の拡大鏡を使用し、皮膚表面の構造や色の分布パターンなどを詳しく観察します。これにより、肉眼では確認しにくい特徴も把握でき、悪性の可能性を高い精度で判断できます。
さらに、悪性黒色腫が疑われ、進行している可能性がある場合には、超音波検査、CT、MRIといった画像検査を用いて、リンパ節や他の臓器への転移の有無を調べます。最終的な確定診断には、病変の一部または全体を切除して行う病理組織検査が必要です。
まとめ|気になるほくろは早めに専門医の診察を

ほくろは多くの場合、皮膚にできる良性の腫瘍であり、放置しても大きな問題が生じることはほとんどありません。しかし、見た目がほくろに似ていても、悪性の皮膚がんが紛れていることがあり、注意が必要です。
特に「悪性黒色腫(メラノーマ)」は、「ほくろのがん」とも呼ばれる皮膚がんの一種で、メラニン色素を産生する色素細胞(メラノサイト)ががん化することで発症します。黒色〜黒褐色の不規則な色調を呈し、左右非対称な形状や、境界があいまいな見た目が特徴です。
悪性黒色腫は、初期の小さな段階でもリンパ管や血管を通じて全身に転移するリスクがあります。急に大きくなったり、色が濃くなったり、形がいびつになったほくろには注意が必要です。気になる変化がある場合は、自己判断せず、早めに専門医の診察を受けることが重要です。
ほくろの治療は当院までご相談ください

東京都台東区上野の「東京皮膚腫瘍ほくろと粉瘤クリニック古林形成外科上野院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚領域における専門的な視点から、ほくろの診断と治療を行っています。
当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望に寄り添い、豊富な知識と経験に基づいた治療法をご提案いたします。治療においては、整容面にも十分配慮しながら、自然な仕上がりを重視した治療を提供しています。
ほくろに関する症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。