眼瞼下垂の術前・術後の写真を比較しながら、手術内容をご紹介いたします。

眼瞼下垂が発生する原因はさまざまで、患者様の見た目や状態も異なります。術後のイメージについて、今回の症例を参考にしていただければ幸いです。

挙筋腱膜が瞼板から外れた場合の手術

ハードコンタクトレンズを長期間使用したことで、瞼板から挙筋腱膜が外れ、二重幅が広がっている状態です（手術前写真）。

挙筋腱膜を元の位置に修正した結果、まぶたがしっかりと上がるようになり、二重幅の改善がみられています。（術後写真）。

眉下切開による手術

術前

加齢によって両まぶたの皮膚のたるみが生じています。

術中

切開範囲をマーキングした後、眉下の切開を進めます。

術後1カ月

まぶたの重みが解消され、目が開きやすくなっています。

まぶたの皮膚は眉側が厚くなっています。二重のラインで皮膚を必要以上に切除すると、厚い皮膚が重なり、不自然な見た目になる可能性があります。そのため、まぶたの形状を考慮し、眉下の皮膚切除を推奨します。眉下切開は、合併症が少ないだけでなく、傷あとが目立ちにくいというメリットがあります。

副作用や注意点

手術は、できる限り綺麗な仕上がりになるよう十分に配慮して行います。切開は二重のラインに沿って行うため、傷あとがほとんど目立ちませんが、完全に消えるわけではありません。

手術直後の2〜3日間は、腫れを最小限に抑えるため、保冷剤などで目の周りを冷やし、できるだけ安静に過ごしてください。術後の経過には個人差がありますが、通常は3カ月ほどで赤みが徐々にやわらぎます。

「兎眼（とがん）」と呼ばれるまぶたが眼球を完全に覆えない状態や、処方薬によるアレルギー反応などの副作用が現れることがあります。また、まぶたの左右差が生じる可能性がある点にもご注意ください。